『エクリプスナビゲータ』で
日食観測の遠征先を選ぶ

日食観測の観測地選定はなかなか難しいものです。アクセスのしやすさや気象など、考慮すべき要素が多くありますが、最も重要なのは継続時間や皆既・金環の地平高度などの数値です。『エクリプスナビゲータ』は、いくつかの観測候補地の中から、それぞれの日食状況をシミュレーションして比較検討すること簡単にできます。

たとえば「地図」「天空表示」「時刻表」ウィンドウを同時に開きます。天空には高度方位線を表示し、太陽追尾アイコンをアクティブにしておきます。ここで時刻設定を最大食としておけば、地図上を右クリックすることで、その場所での各接触時刻や継続時間を時刻表ウィンドウで、また食の最大時の太陽高度などを天空表示ウィンドウで確認できます。

地図ウィンドウ
「地図」を右マウスクリック(またはShift+左クリック)して観測地を選ぶと「時刻表」「天空表示」が自動更新され、日食状況が一目でわかります。

観測候補地の緯経度がわかっている時は、ファイルに登録しておくと便利です。「観測地の設定ダイアログ」から都市選択をクリックし「都市名ダイアログ」を開き「追加」→「都市の追加」をチェックしてから、経度・緯度・標高・時差を入力して都市を追加すれば、次回から都市を選択するだけで観測地の設定が行なえます

観測地ファイル
観測地設定ダイアログから[追加]を選ぶと、新たに観測地を登録することができる。

『エクリプスナビゲータ』は、2001年6月11日のアフリカ南部皆既日食だけでなく、過去および将来の日食をシミュレーションすることができ、今後の日食観測遠征計画を立てることもできます。

過去、および将来の日食をシミュレーションするためには「ベッセル要素」という数値を用います。太陽や月の位置から日食を予報すると複雑な計算が必要になりますが、ベッセル要素(天体暦などに掲載されている)を用いると、より簡略に日食の諸現象を計算することができます。『エクリプスナビゲータ』ではデフォルト設定で1999年8月11日のヨーロッパ〜トルコ〜イラン皆既日食の日食のベッセル要素(19990811.bsl)が組み込まれていますが、[設定]→[ベッセル要素]→[読み込み]→ bslフォルダ指定 → 20010621.bsl を読み込むことで、2001年6月21日の「アフリカ南部皆既日食」をシミュレートすることができます。

2001年以後(以前)の日食をシミュレーションするためには。メニューの「設定」→「ベッセル要素」をクリックして、ベッセル要素の設定ダイアログから新規にベッセル要素を入力します。入力したベッセル要素は ********.bsl として保存できます。また、海上保安庁水路部提供の2001〜2005年の計10本の日食(部分食2本を含む)のベッセル要素を「bslフォルダ」の下に用意しました。

ベッセル要素編集
ベッセル要素の編集画面。ここから *******.bsl ファイルの保存、読み出しも可能です。


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