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ガニメデにチェーンクレーター


【1998年7月11日 NASA

木星探査機「ガリレオ」が、7月11日に木星の衛星ガニメデに最接近し、表面の詳細な画像の撮影に成功した。画像はガリレオのホームページで公開されている。

ガニメデは木星の第3衛星で4大衛星の1つ。火星の4分の3ほどの大きさを持つ太陽系最大の衛星でで水星よりも大きい。表面は、厚い氷に覆われているが、暗くクレーターの多いリージョと呼ばれる地域と、明るい溝状地域のスルカスと呼ばれる地域に二分されている。

今回撮影された画像には、ガニメデ特有の溝状地域やクレーターが鮮明に写し出されている。中でも注目されるのは、13個のクレーターが直線状に連なるチェーンクレーターが見つかったことだ。チェーンクレーターは、彗星などの脆い構造の天体が、惑星などの重力による潮汐力でバラバラに分裂し、落下したものと考えられている。月の表面にも発見されているチェーンクレーターは長らく原因を特定出来なかったが、シューメーカー・レビー・第9彗星が列車の様に連なって木星に激突したことで研究が進んだ分野である。

Ganymede's chain crater

ガニメデで発見されたチェーンクレーター。13個のクレーターが直線状に連なっている。

画像は下記サイトで公開されている

□ガリレオ・ホームページ(英文)
http://www.jpl.nasa.gov/galileo/



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