フジフイルムが新タイプのポジフィルム2種を発売


フジフイルムが新タイプのポジフィルム2種を平成10年3月10日より発売する

●フジクローム「MS100/1000プロフェッショナル」(RMS)

MS100/1000プロフェッショナル 最近では、ISO100クラスのポジフィルムを使った高画質な作品が天体写真でも一般的になりつつあるが、これはコダックエクタクロームE100Sの増感特性のよさによるものが大きかった。今回、発表されたフジフイルムのRMSもこの増感特性を向上させた製品だという。例によって分光感度曲線などの資料がまだないので、Hアルファ線を放つ赤い散光星雲や、O3、Hベータなどの輝線をはなつ惑星状星雲の発色や写りは予想できないが、楽しみなフィルムであることは確かだ。メーカによる主な特長は以下の通り。
1.優れた増感処理特性
 EI100〜1000の範囲でのカラーバンスと階調変化を極力押さえ、明るさや天候の変化に柔軟に対応できる。
2.良好な粒状性とシャープネス
 増感処理による粒状性の悪化が少なく、ISO100フィルム並みのシャープネスが得られる。
3.優れた色再現性
 増感処理でも色相や彩度の変化が少なく、被写体の色をリアルに再現。

なお、35mmサイズ36枚撮5本パック、120サイズ5本パックでの販売となる。

●フジクローム「デジタルアウトプットフィルム」(DOF)

デジタルアウトプットフィルム  ISO100のこのフィルムはデジタルレコーダ用に特化されたポジフィルムで、その特長は、優れた階調再現性と、忠実な色再現性および優れたフレアー耐性にある。レーザービーム照射方式のデジタル出力用フィルムとして最適な性能を示し、またハロゲン光放射方式のレコーダーや管面撮影方式のレコーダに対しても優れた特性を示すという。デジタル出力ではフジピクトログラフィーによる出力が一般的になった天体写真の世界だが、ポジフィルムでの透過光による天体写真の鑑賞はディスプレイのイメージを再現するのには最適な素材かもしれない。

 なお、供給されるサイズは、4×5、5×7、8×10、11×14で、35mmサイズは4月上旬からの発売となる。

問い合わせ先:
富士写真フイルム株式会社 プロフェッショナル写真部
TEL:03−3406−2068


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