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しし座流星群速報


【1998年11月19日】

 33年ぶりの出現が期待されていた「しし座流星群」は、日本時間の11月18日午前4時ころに極大が予想されていましたが、国際天文学連合回報によれば、アメリカ、ヨーロッパなどの各地で、1時間あたり数100に達する流星が観測されたようで、特にカナリヤ諸島、ラ・パルマでは、17日4時半(世界時)ころ、1時間あたり2000個に達する流星が観測されたことが報告されています。

 このような状況から、今年の「しし座流星群」のピークは、予想時刻より半日ほど早い、11月17日午後(日本時間)であったと推定されます。 日本では出現のピークを過ぎたころにようやく観測できるようになったため、残念ながら流星雨と呼べるような出現は見られませんでした。

 それでも、1時間あたり数十個ほどの明るい流星が見られ、初めて流星群を見る多くの人々を楽しませてくれました。

 アストロアーツでは、関東地方5箇所に観測チームを配し、しし群の写真撮影を行いました。 幸い当夜の関東地方は好天に恵まれ、たくさんの流星の撮影に成功しました。 これらの写真は、今後順次公開していきますので御期待ください。

 その第1弾として、18日4時14分に出現したマイナス6等級に達する大火球の写真を掲げておきます。 山中湖および朝霧高原で撮影したものと、田貫湖で撮影した流星痕の写真です。 なお、この火球については月刊スカイウオッチャー2月号(1月5日発売)で詳しく解析する予定で、そのために多くのデータを必要としています。 もし、同火球ならびに痕の連続写真を撮影された方がいらっしゃいましたら、観測地(できれば経・緯度まで)、撮影時刻等のデータを明記してスカイウオッチャー編集部までお送りください。 もちろん、その他の流星の写真もどんどんお送りください。

応募は締め切らせていただきました。たくさんのご応募ありがとうございました。


1998年11月18日午前4時14分に出現した
しし座流星群の大火球

大火球(1)
山中湖でとらえた大火球

大火球(2)
朝霧高原でとらえた大火球

大火球(3)
田貫湖でとらえた大火球による痕

撮影地によって背景の星座に対する位置が違うことが分かる。 この火球をとらえた写真があればぜひ送って欲しい。



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