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小惑星エウニケによる
恒星の掩蔽の改良予報


【1998年9月18日 佐藤 勲 氏 ONM No.361】

USNOの7月28日から9月17日までの観測によると、24日(木)に起こると予報されていた小惑星(185)Eunike(10.8等)によるHIP003593(7.27等)の掩蔽は、初期予報に対して南へ0".48±0".02, 時間で13±2秒遅く、23h43m40s〜45m00sごろ、北海道北部および西部、東北西部、中部、北陸、東海、紀伊半島東部などを通ることがわかりました。 札幌、青森、山形、長野、静岡、名古屋、琵琶湖などが可能性圏内にある他、小惑星の大きさによっては、仙台、東京、大阪などでも現象が起こる可能性があります。

小惑星の直径は165kmと推定され、現象が起これば、最長13秒間にわたって3.6等級の減光が起こります。 恒星の位置は、赤経00h45m59s2、赤緯-16°39'09"で、くじら座β星の近くにあります。 予報と観測用星図は、月刊天文9月号にあります。

恒星は7等と明るく、見つけやすい場所にあり、今年で最も条件の良い現象の一つです。 眼視観測の場合、JJYまたは電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。 現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。 眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。 ビデオ観測の場合は、時報を同時録音します。

この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。 観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。


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