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『のぞみ』順調に飛行中


【1998年7月24日】

7月4日に文部省宇宙科学研究所の鹿児島宇宙空間観測所より打ち上げられた、日本初の火星探査機「のぞみ」は、その後も順調に飛行を続け、7月19日に行なわれた軌道修正によって、現在、近地点高度約969km、遠地点高度約45万9000kmの軌道を巡っている。

 この軌道修正に先立つ7月18日の夕方には、「のぞみ」搭載のカメラの初期チェックの一環として地球と月の同写野撮影を試み、これに成功した。このカメラは、本来、火星周回軌道に入った後、火星表面の写真を撮影することを主目的としたもので、直線上に並べたCCD素子を探査機本体のスピンを利用したスキャニングによって、2次元画像を得るものである。

地球-月写真

今回の撮影に際しての主なデータは次のとおり。

・撮影時刻:日本標準時 7月18日 午後5時39分

・撮影時の地球と「のぞみ」の距離:16万8100Km

・撮影時の月と「のぞみ」の距離: 53万5300Km

 

「のぞみ」には公募で集まった27万人の縮小ネームプレートが搭載された。直筆のネームが焼き付けられた20枚の金属版は、「のぞみ」のバランスウエイトの一部として、本体に取り付けられた。

ネームプレート

バランスウエイト

本体に取り付け

左上:ネームプレートの大きさ

右上:バランスウエイトに取り付け

左:バランスウエイトを本体に取り付け



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