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天王星の雲をハッブルが捉えた


【1997年12月25日 NASA/STScI

7月28日にハッブル望遠鏡の近赤外線カメラにより捉えた天王星の画像から、 6つの雲が見つかったとNASAは発表した。 右画像は左画像の90分後に撮影されたもので、天王星の自転のようすがわかる。 それぞれの画像は3枚の画像をコンポジット合成したもの。 画像中の青、緑、赤はそれぞれ、1.1、1.6、1.9マイクロメーターの波長に相当する。

天王星1 天王星2

画像中の青の領域はもっとも大気が薄いことを示し、 このことから、天王星の中心部は大気の澄んだ状態であることがわかる。 緑の領域は青と同様に、大気の澄んだ状態を示すが、 一方でメタンガスの吸収に対して敏感な領域であることを示す。 これは、緑の地域では大気の中高度でもやが生じていることをあらわしている。 天王星南半球にある「+」でマークされた周辺の緑色の領域では 大気の中高度付近にひじょうに濃いもやがあることを示す。 赤い領域は天王星にもっとも豊富に存在すると思われる水素による吸収を示す。 水素は天王星の高度の高い場所にあると考えられているため、 天王星画像の周囲に存在する赤い領域は高度の高い場所でもやが 生じていることを示す。 また、赤道右側にある紫色の領域は、高度の低いところは澄んだ大気があり、 高度の高いところではもやが生じていることを示していると考えられる。

今回発見された天王星の右側に見える5つの雲は、 左回りに回転していることがわかる。これらの雲は、 赤い領域にあることからも高度の高い場所に位置していることがわかる。 このようにコントラストの高い雲のようすはこれまで見られたことはなかった。

これら5つの雲のひとつひとつはヨーロッパ大陸ほどの大きさがある。 また、画像からはこれら5つの雲のほかにも、 かろうじて見られる小さな雲の存在が確認できる。 黒い矢印によってしめされるこの雲は緑の領域にあることから、 さらに低い高度に存在していることがわかる。

今回の発表については以下のWEBページで公開されている。

http://oposite.stsci.edu/pubinfo/PR/97/36/a-js.html


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