News
映画「コンタクト」9月13日(土)公開


いよいよ今週の土曜日からジョディー・フォスター主演の映画 「コンタクト」が 全国ロードショー公開される。昨今はSF映画ブームだが、 この映画は他のスペースオペラやエイリアンものとは一味違う本格派SF映画だ。

内容は地球外文明の探査(SETI)を行い知的生命体とのコンタクトに 成功するというものだが、人間ドラマに重点がおかれているのがこの映画の特徴だ。 3度目のアカデミー賞かとも言われるほどのジョディーの熱演が見物だ。 監督はバック・トゥ・ザ・フューチャー、フォレスト・ガンプのロバート・ゼメキス、 原作は今は亡きカール・セーガン。セーガン博士はこの映画の完成を見ずして 亡くなってしまったが、彼が情熱をかけて推進したSETIプロジェクトに対する 熱い思いがこの映画に込められている。

映画評論家の中にはこのSETIプロジェクトに対する知識が無く、この映画を単なる 「キワモノ」映画としている輩もいるが、それらに惑わされることなく この映画を楽しみたい。

なお、原作本は新潮社から文庫で発売中だ。

Jodie Foster Contact
(C)1997 Warner Bros. All Rights Reserved

*SETI

地球外知的生命探査(Search for Extra-terrestrial Intelligence)の 頭文字を略したもので、セチと呼ばれる。科学的な方法によって 地球外知的生命あるいはその文明を探査する研究のこと。
オカルティックな宇宙人探しは、しばしばUFO騒動などを通じて世俗の関心を にぎわすが、科学としての知的生命探査の試みは、天文学の大きな使命の ひとつであるばかりでなく、人間や人類文明の存在を考える上で、 きわめて重大なテーマにつながる。
従来より電波によるSETIが、ハーバード大学、アルゼンチンなどで 行なわれているほか、現在、フランク・ドレイクを中心とするSETI研究所が、 探査(フェニックス計画)を続けている。また、他の電波観測の合間に SETIプログラムを試みる電波天文学者も少なくない。

*フェニックス計画

現在行なわれている本格的なSETIプロジェクト。 コロンブスのアメリカ大陸到達500年を記念して1992年10月にスタートした NASAのSETIプロジェクトは、広く全天をカバーする全天探査と、 可能性の高い対象を重点的に狙う目標探査による、史上最大の SETIプロジェクトであったが、NASAの予算削減によって 開始よりわずか1年で中止となった。
そこで、これを引き継ぐかたちで 再開されたのがフェニックス計画で、民間の資金導入のもとに、 SETI研究所のフランク・ドレイクとジル・ターターが中心となって、 対象を絞った目標探査が続行されている。


 AstroArts Copyright(C) AstroArts Inc. All rights reserved.