星ナビ・ギャラリー

「星ナビギャラリー」では、天体写真やイラストを紹介していきます。星を見に行った時のスナップや観望会のようすなども送ってください。
 星ナビドットコムでは「星ナビ」掲載作品の中から数点をピックアップして掲載します。小さい画像をクリックすると大きな画像になります。大きな画像からこのページ戻るにはブラウザの「戻る」ボタンを使ってください。

2001年7月号からのピックアップ

 初応募の方からの美しいイラスト、ベテラン天体写真家が描く心象風景、星景写真、星雲・星団、記録写真・・など幅広いジャンルの作品が多く集まり、星ナビGalleryとしては嬉しい限りです。ジャンルや題材、既成概念に捕らわれず、どんどん応募して読者のみなさん自身で星ナビGalleryを育ててくださいね。

子持ち銀河M51/室谷周良(東京都練馬区)
子持ち銀河M51/室谷周良(東京都練馬区)カラー画像を直焦点でL画像をfl=2820mmに延長して撮像したM51です。L画像は1画面に入りきらないため2画面を合成接続しています。うまく表現できたと思うのですが…。

旭精光製口径350mm焦点距離1800mm反射望遠鏡+タカハシMT160用コレクターレンズ(合成焦点距離2820mm)とSBIG・ST6冷却CCDカメラにて直焦点撮影 旭精光SE・PWS赤道儀+オートガイダーST4にて恒星時追尾 トーカイタイプ?3色分解用フィルター、トーカイLPSP1赤外カットフィルターを使ってLおよびRGB画像を撮像しパソコン上でカラー画像に合成 2001年3月31日21時23分10秒からL5分×4、R5分×2、G7分×2、B8分×2露光 フジピクトログラフィー4000にてプリント 赤色巨星観測所にて

L*a*bカラーのL(輝度)画像にモザイク結合して得られた高解像度の画像を割り当て、a,b(色相)画像はFの小さな光学系で撮像したRGB画像で代用した作品です。LRGBカラー合成と呼ばれるこの撮像法は、画質を落とさずに総露光時間を短縮できるというメリットからスタンダードな撮像法となっています。室谷さんの作品では3mちかい焦点距離でM51を撮像しており、ディテールの再現はもちろんなめらかな階調も素晴らしいですね。この手法が活きるほどのシンチレーションの夜にいろいろな天体を撮像して見せてください。
冬の終わり/片山昭仁(北海道河東郡士幌町)
冬の終わり/片山昭仁(北海道河東郡士幌町)街明かりを利用して木の輪郭を強調してみました。十勝平野の冬の終わりを表現してみました。

SMCタクマー67・35mmF4.5魚眼レンズ開放 ペンタックス67 固定撮影 フジクロームプロビア400F エプソンPM800Cにてプリント 2001年3月13日21時35分から25分露光 音更町十勝種蓄牧場にて

沈み行く冬の大三角を魚眼レンズで捉えた作品です。冬の凍るような夜空の透明感も弱まり、積雪も和らいだ雪原は春の予感を感じさせてくれます。樹影を浮かび上がらせるために配置した街明かりがやや強すぎた感がありますが、広大な雪原にぽつんと立つ樹木のシルエットが美しいですね。
月齢5.6/本多 勝(神奈川県小田原市)
月齢5.6/本多 勝(神奈川県小田原市)冬にしてはシーイングはまずまずでした。応募がちょっと遅くなってしまいました。

口径130mm焦点距離780mm望遠鏡(メーカー名未記入)+ペンタックスXP24による拡大撮影(合成F36) ペンタックス67 ミカゲ310-400型赤道儀にて恒星時追尾 フジクロームプロビア100 2001年1月30日撮影時刻・露光時間未記入 自宅にて
月面写真は寒帯前線ジェット気流が弱まりシンチレーションの安定する春から秋口にかけてがよい作品を得るチャンスが多いのですが、ベテランの本多さんのような方は年間を通してコンディションのよい日を監視しつづけています。その甲斐あって上弦前の月をシャープなイメージで捉えています。中判の微粒子フィルムを使用して階調豊かに仕上がっている点も素晴らしいですね。欠けぎわに沿って晴れの海や、静かの海のしわ、うさぎの右耳に当たる神酒の海から南に連なる、テオフィルス、キリルス、カタリナなどの大型クレーター群など見所がたくさんでルーペで探索するのが楽しくなります。
街へ/津吹信一(栃木県鹿沼市)
街へ/津吹信一(栃木県鹿沼市)稚拙な技術ながら心象風景を合成してみました。原板のクオリティーには自信がありますが、合成してしまうと天文誌の範疇からはみ出してしまいます。でも星ナビの懐なら許容してくれるでしょうか?天体は心象風景の宝庫です。今まではそれを何とかフィルム上に、直に描きたいと努力してきましたが、人間の脳が認識する心象風景をアナログで表現しようとするとなかなか困難でした。パソコン上での合成は、それが手軽にできてしまうこともあり、私的には「暗黒面のフォース」と呼んでいますが、方法的にも画質的にも今ではこちらが主流なんですね。夜景と銀河それぞれ6×9判のポジフィルムをエプソンGT8700でスキャン。合成後、キヤノンBJF850にてプリント

地上と天上という2つの異世界を繋ぐように流れる光の道、非日常な素晴らしい星空の元から生活圏へと戻る天文ファンの心に映る光景です。実写で撮影した銀河と夜景を合成した意慾的な作品です。GALLERY常連のベテランの作品だけに写真としてのクオリティーも高く美しい作品に仕上がっています。これからも津吹さんの心に映った風景を作品として見せてください。期待しています。
キスゲの頃/北山建穂(栃木県日光市)
キスゲの頃/北山建穂(栃木県日光市)キスゲの頃/北山建穂(栃木県日光市)初めて投稿いたします。Macによる自作CGイラストをお送りします。私のふるさと日光では7月ごろから「ニッコウキスゲ」の花が咲きはじめ、中旬を過ぎる頃には高原はオレンジ色の花で埋まります。今回の作品は7月初旬の高原の星空をテーマにしてみました。KAGAYAさんの大ファンです。

ニッコウキスゲは、水芭蕉とならんで尾瀬を代表する花で、初夏の新緑の中、一面を黄色で埋め尽くすほどの花が咲き乱れ美しい光景を見せてくれます。北山さんはそのキスゲのある光景を星空とともに美しいイラストに仕上げてくれました。白い帽子とワンピースといういでたちの少女が柔らかいタッチで描かれた風景を引き立てていますね。北山さんの作品をはじめイラストの応募が増えうれしい限りです。オリジナリティあふれる作品をこれからも期待しています。

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