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新彗星 C/1998 W2(Hergenrother)


【1998年11月26日 国立天文台天文ニュース(223)】

 アリゾナ大学のスパー(Spahr,T.B.)が11月22日に口径41センチのシュミット望遠鏡でおこなったカタリナ掃天観測のCCD撮像から、ハージェンロザー(Hergenrother,C.W.)が新彗星を発見しました。 発見位置は「みずがめ座」で、明るさは17.5等という暗いものでした。 短い尾が観測されています。 認識符号は C/1998 W2 で、通称はハージェンロザー彗星です。

 国際天文学連合回報には、発見前の観測データも含めたこれまでの観測から、以下の暫定放物線軌道要素と予測位置が発表され、短周期彗星の可能性もあるとのコメントがついています。 ここからみると、現在より明るくなる見込みはほとんどなく、小望遠鏡による観測はできそうにありません。

  近日点通過時刻 = 1998 Nov. 26.131 TT  近日点引数 =   6ĉ.512
                                        昇交点黄経 = 352ĉ.280  (2000.0)
  近日点距離     = 1.56059 AU           軌道傾斜角 =  23ĉ.364

日付      赤経(2000.0)赤緯   地心距離   日心距離   太陽離角   明るさ
1998/99   時  分    度   分        AU         AU         度       等
 Nov.28  21 31.52  -11 11.4    1.471      1.561       76.0     17.3
 Dec. 3  21 43.58   -8 42.2    1.503      1.563       74.6     17.3
      8  21 55.74   -6 13.7    1.537      1.569       73.3     17.4
     13  22  7.97   -3 46.5    1.574      1.578       72.0     17.5
     18  22 20.28   -1 21.0    1.614      1.589       70.8     17.6
     23  22 32.65   +1  2.2    1.656      1.604       69.5     17.6
     28  22 45.08   +3 22.6    1.701      1.621       68.4     17.8
 Jan. 2  22 57.55   +5 40.0    1.749      1.640       67.2     17.9

ハージェンロザー彗星の軌道

参照 IAUC 7057(Nov.23,1998).


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