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ハッブル宇宙望遠鏡がガンマ線バーストの衰弱をとらえる


【1997年9月20日 NASA STSci-PR97-30】

ハッブル宇宙望遠鏡は、遠方の銀河に起きたガンマ線バーストが 衰弱していく様子を捕らえることに成功した。 このガンマ線バーストは今年の2月末に起きたもので、 発見時に比べると500分の1の明るさ(27.7等)になっている (画像中のHostは銀河、Sourceがガンマ線バーストを示している)。

P> 今回のバーストでは太陽が100億年かけて放出するエネルギーが、 ほんの数百秒の間で解放されている。 また、光度の減衰率から、このガンマ線バースト源は中性子星の様な 高密度の天体どうしが衝突したのではないかと考えられている。

ガンマ線バースト

※ガンマ線バースト

1967年、アメリカの核実験監視衛星によって偶然発見された現象。 数秒から数十秒の突発的なγ線のバーストが全天のあちこちで観測されている。 くり返し起こるタイプと、一回のみ起こるタイプがある。 繰り返し起こるタイプについて、その正体は同定されたが、 一回のみ起こるタイプについては謎に包まれている。最近、 γ線観測衛星Beppo SAXと地上遠鏡鏡の連携観測で、 バースト源のひとつが遠方の活動銀河らしきことが明らかになり、 その正体解明に関心が集まっている。γ線波長を扱う分野をγ線天文学という。


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