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昨年9月の彗星 C/1996 R3 の登録


【1997年 2月21日 IAUC 6564】
昨年10月10日、ウプサラ天文台の C.-I. Lagerkvist は 9月13日、14日にヨーロッパ 南天天文台の1mシュミット望遠鏡で撮影された画像に19.5等の新彗星が写っている ことを発見した。 報告された時点で既に1カ月が過ぎていたため、彗星の確認は行なえなかった。 しかしその後の調査により、9月12日の Spacewatch の画像上に20.7等で、 14日の NEAT の画像上に19等で写っているのが見つかり、新彗星 C/1996 R3 として 登録された。

この彗星は延べ3日間しか観測されておらず、その軌道は極めて不確実であるが、 おそらく既に近日点を通過したものと思われる。 軌道傾斜角が小さいため、短周期彗星の可能性もある。 彗星は発見時でも19〜20等ととても暗かったため、既に追跡は不可能である。 そのため、この彗星には通称はつかず、C/1996 R3 とだけ呼ばれることになる。


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