ヘール・ボップ彗星を見よう


STEP 1 双眼鏡を使いこなす

ヘール・ボップ彗星を見るためには、双眼鏡があると便利です。 双眼鏡を使うと天体を大きくできるだけでなく、 より暗い天体を見ることができるようになります。 たとえば肉眼ではぼんやりとしか見えない星雲・星団でも、 双眼鏡を使うと細かい部分まで見えてきます。 双眼鏡を使うとスターウォッチングの楽しみが増えるので、 これから天体観察を始めたいと思っているなら買っておいて損はありません。

STEP 1−1 双眼鏡の選びかた
一口に双眼鏡といっても、オペラグラスから据え付け型まで様々なものがあります。しかし、天体観測にベストなのが、口径(レンズの直径)5センチ、倍率7倍、通称7×50と呼ばれるものです。ニコンの7×50SP(価格 85,000円)が高性能でマニアに人気がありますが重いのが難点。初心者にお勧めなのが軽くて使いやすいビクセンのアルティマ7×50(価格 29,500円)です。

STEP 1−2 使い方 眼幅合わせ
双眼鏡で天体を見るときにはいくつかコツがあります。
最初に双眼鏡を覗いて視野の円が1つに重なるように、接眼部の幅を合わせます。この幅が合っていないと、天体を見ていて目が疲れます。一度合わせたら、双眼鏡の折り曲げ部に目盛りがついているので印をつけておくと良いでしょう。

STEP 1−3 ピント合わせ
次にピントを合わせます。どんなに遠くの景色でも星とはピントが違うので、星を見ながらピントを合わせます。ピント合わせは以下の順番で行います。

(1)双眼鏡で明るい星を見る。

(2)折り曲げ部にあるピント調整リングを回し、視度調整リングの無い側でピントを合わせる。この時視度調整リングの側の目は閉じておく。


(3)視度調整リングでピントを合わせる。この時、視度調整リングと反対側の目は閉じておく。

一度ピントを合わせれば、天体を見ている限りピントを合わせ直す必要はありません。ただし大勢で双眼鏡を使う場合は、人が変わるたびにピントを合わせ直さなくてはいけません。

STEP 1−4 手ぶれ防止
双眼鏡の楽しいところは、自由に好きなところを見ることができることです。ただし、手持ちでは視野が揺れて、天体の細かいところまで見る事はできません。彗星の様な淡い天体を見るときには、この手ぶれを少なくする工夫が必要です。特別な器材が無くても、手すりなどに寄りかかるだけでも効果があります。

STEP 1−5 天体を探す
満天の星空で双眼鏡を空に向けると、これでもかと言った程に星が見えてきます。それだけに目的の天体を探すのにも多少のコツが必要です。まず、双眼鏡で見える範囲を把握しておきます。例えば月を見ても意外に大きく見えます。双眼鏡で見ることのできる範囲は意外と狭いものです。
右図は、「すばる」で有名なプレアデス星団を7×50の双眼鏡で見たときの様子です。

STEP 2 ヘール・ボップ彗星を見る


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