★主な内容
- 3月10日近日点通過 夕空に現れたパンスターズ彗星
夕方の西の空に姿を現したパンスターズ彗星。薄明の残る空にも負けずに輝く彗星の姿を、読者のみなさんは見ることができただろうか。「マイナス等級の大彗星になる」と予想されたが、残念ながら当初の期待には及ばなかった。それでも3月には1等級まで明るくなり、近年では最大級の彗星の1つとなった。4月になると明け方の暗い空にデビューする。まだまだ観測チャンスが続くので、3月に見逃した人はぜひ見てみよう。
- 経緯台にも赤道儀にも三つのモードへ簡単変形「ミードLX80マルチマウント」
ミードからLX80マルチマウントが発売となった。1台の架台で、赤道儀/シングル鏡筒経緯台/デュアル鏡筒経緯台と3通りの使い方が可能だ。もちろん、赤道儀でも経緯台でも天体の自動導入・自動追尾機能を持つ。英語とスペイン語に限られるが、天体の音声解説機能も盛り込まれている。今回は口径20cmのシュミットカセグレン鏡筒を搭載した「LX80-20SC望遠鏡セット」を試用した。
- 天文単位クロニクル〜太陽と地球のホントの距離〜
私たちが日常生活で太陽までの距離を意識することはほとんどないが、天文学者にとっては「天文単位」と呼ばれるほど重要な尺度だ。2012年8月の国際天文学連合(IAU)総会で、1天文単位=149,597,870,700mと定義された。この数字に、宇宙のスケールを知ろうと努力を重ねた先人達の歴史が詰まっている。
- 「ステライメージ7」新機能の「オートストレッチ」で天体写真のカラーバランスを整える
「オートストレッチ(AutoStretch)」アルゴリズムが「ステライメージ7」に搭載されました。さまざまな条件で撮影された画像を自動的に調整し、カラーバランスやバックグラウンドを整える処理プロセスです。オートストレッチの機能を紹介しながら、天体写真における色のあれこれについて解説していきます。
- 新連載 出張!アストロ・アカデミア in 星ナビ「わかる彗星ゼミ」
今年は、パンスターズ彗星に続いてアイソン彗星が明るくなると予想され、まさに「コメット・イヤー」です。「彗星ゼミ」では、そんな彗星のちょっとした「まめ知識」や少しマニアックな最新の研究成果などを毎月紹介していきます。今月は彗星の隠された「内側」に迫っていきます。

(撮影/沼澤茂美)

マルチマウント

テクニック

金星の太陽面通過
