星ナビ 火星情報 −ビデオで火星を撮る−

 
 家庭用ビデオカメラによる火星
家庭用ビデオカメラによる火星

 ビデオカメラの技術的進歩はめざましい。小型軽量化と高感度化、そして記録部はデジタル化と嬉しいことばかりである。そんなビデオカメラを使って火星をビデオに撮ってみよう。


撮影システム

アイピースで拡大した像をビデオて撮影
アイピースで拡大した像をビデオて撮影

家庭用ビデオカメラ ビデオカメラと一口に言っても運動会で子供を撮るような”家庭用ビデオカメラと監視用カメラに代表されるようなレンズが外せる”単体ビデオカメラ”に大別される。
 
 家庭用ビデオカメラにはズームレンズが標準で装備されているが、どんなに高倍率側にしてもビデオカメラ本体だけでは火星の模様は映せない。そこで望遠鏡のアイピースを覗かせて撮影する「コリメート法」となるわけだが、ビデオカメラを手で持ってアイピースを覗かせて撮影する方法では火星が画面の中を踊ってしまう。カメラを望遠鏡にしっかりと固定するために、コリメート法では撮影するための接眼用アダプタが必需品となる。


家庭用ビデオカメラで撮る

家庭用ビデオカメラの取り付け例
家庭用ビデオカメラの取り付け例

ソニーDCR-TRV10とミザールのアストロプレート ソニーのDV方式デジタルビデオカメラDCR-TRV10にミザールのアストロプレートを使って望遠鏡の接眼部に取り付けてみた。上の作例写真はこのシステムによるものだ。
 
 このプレートは望遠鏡のドローチューブに取り付けるタイプで、プレートを固定する位置を調整して望遠鏡とビデオカメラの光軸を合わせる構造になっており、ビデオカメラ底部の三脚ねじ穴を利用する汎用性の高い製品である。
 
 (アストロアーツオンラインショップでの販売は終了しました


単体カメラで撮る

単体カメラの取り付け例 火星の作例
単体カメラの取り付け例とこのシステムで撮影された火星

月面 ワテックのWAT100Nという単体のCCDカメラを望遠鏡の接眼部に取り付けてみた。上左の作例写真はこのシステムによるもので、撮影時のシーイングはいまいちだったが、動画でながめる映像は静止画にないリアルさだ。
 
 マウント部は単体カメラでは汎用的なCマウントとなっているのでアメリカンアイピースとアダプタと差し替えることができる。まず眼視で撮影対象を視野に導入してからカメラに差し替えて撮影に入れるというわけだ。
 
 拡大率の大きい火星撮影では、火星を画面に入れることが思いのほか難しい、視直径の大きい月面(左画像)などで視野導入の練習を行っておくとよいだろう。


 

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