「かぐや」、いよいよ月面落下へ

【2009年6月10日 JAXA

月周回衛星「かぐや(SELENE)」は、今夜から最後のスラスター噴射の準備を始め、日本時間6月11日午前3時25分頃、月表側の南南東にあるギル(Gill)クレーター付近に衝突する。


(かぐやが高度約11kmの低空から撮影した月面の画像)

かぐやが高度約11kmの低空から撮影した月面。かぐやハイビジョン広角カメラによる映像「低高度(近月点)撮影」から切り出した静止画。クリックで拡大(提供:JAXA/NHK)

(かぐやの落下予測位置を示した月面図)

かぐやの落下予測位置(星マーク)を示した月面図。クリックで拡大(提供:JAXA)

日本初の大型月周回衛星「かぐや」は昨日、これまで1年半以上にわたって行ってきた観測を終了した。今夜から最後のスラスター噴射の準備を始め、残りの推薬を使って少し減速し、月の表側のギル(Gill)クレーター付近(東経80度、南緯65度付近)に日本時間11日午前3時25分ごろに落下する(※)。

落下予測位置は月面の日影部分にあたり、衝突閃光を確認できる可能性がわずかにある。“日本初の月探査機”の月面落下とあって、観測を予定している個人や組織はもちろん各メディアからも注目を集めている。

電気通信大学の柳澤正久氏のウェブページでは、「かぐや」の落下に関する情報を掲載している。衝突で生じる閃光は直接肉眼で見ることはできないが、望遠鏡を使った観測、望遠鏡に取り付けたビデオカメラを使った撮影の方法などが解説されているので、参考にしてほしい。

なお、「かぐや」の観測データは今年11月から一般公開される。探査機「かぐや」が月にかえった後も、世界最先端の機器を使って得られた貴重なデータが地球を舞台に活躍する。

※落下の予定時刻と位置は、6月10日午後2時5分に宇宙航空研究開発機構(JAXA)より発表されたものです。最新の情報は、JAXAのウェブページでご確認ください。

かぐや(SELENE)公式ロゴ

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(C)JAXAかぐや Campaign

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