情報トピックス(2003年4月)

国内のさまざまなメディアで取り上げられた天文ニュースや皆様からお寄せいただいた写真などを紹介しています。記事の詳細については各リンク先を参照してください。

2003/04/28

● 超低金属量星の起源(Nature)

初期宇宙の名残であるひじょうに鉄の少ない星は、太陽の20倍から130倍の質量を持つ恒星が超新星爆発を起こした際にばら撒かれた元素から形成されることがわかった。これらの超新星爆発を起こした恒星は、その後大質量のブラックホールとなる。

● 天文関連書 新刊情報

異形の惑星 系外惑星形成理論から
井田茂(いだ・しげる)著 日本放送出版協会
本体1070円 19cm 262p (NHKブックス 966)
ISBN 4-14-001966-2
宇宙史の中の人間 宇宙と生命と人間
海部宣男(かいふ・のりお)著 講談社
本体880円 16cm 345p 図版16p (講談社 +α文庫)
ISBN 4-06-256724-5

● シャトル事故後初の有人宇宙飛行、ソユーズ打ち上げ(asahi.com : サイエンス)
● 露宇宙船:ソユーズ打ち上げ 宇宙ステーションの要員交代へ(Mainichi INTERACTIVE 国際)
● 露宇宙船:ソユーズ打ち上げ 国際宇宙計画の唯一の生命線(Mainichi INTERACTIVE 社会)
● 露宇宙船:ソユーズ打ち上げ 米で高い関心 テレビで生中継(Mainichi INTERACTIVE 社会)

26日午後(日本時間)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からロシアの宇宙船ソユーズが打ち上げられた。コロンビア号の事故のため国際宇宙ステーションからの帰還が遅れている宇宙飛行士の交代などが目的。

2003/04/25

● Web教材開発コンテストの最終選考に天文関連コンテンツ2点

Web教材開発コンテスト「ThinkQuest@Japan」の中高生の部、最終選考に「流れ星を追う」と「賢治の見た夢 〜銀河鉄道の夜〜」が残った。「流れ星を追う」は流星について、基礎知識や観測、研究方法などの紹介、写真集などのコンテンツ。「賢治の見た夢」は台詞や登場人物の分析、宮沢賢治の生涯についてなどのコンテンツ。

● 「宇宙の日」作文絵画コンテスト(宇宙開発事業団)

9月12日の「宇宙の日」記念行事として、小中学生を対象とした作文と絵画のコンテストを実施。テーマは「ようこそ、火星へ!」。締め切りは6月30日(月)。応募先など詳しくはリンク先を参照のこと。

● 新製品情報:SBIG「The Research Lineシリーズ」

1100万画素のCCDほか5タイプを発表。画素数は100万ピクセル(ピクセルサイズ24μm、チップサイズ24.6mm四方)から1100万ピクセル(9μm、36mm×24.7mm)まで。セルフガイド用の補助CCDのほか、2インチフィルタを5枚取り付けられる回転盤や12V電源供給装置などを内蔵している。

2003/04/23

● 「コロンビア号」の事故調査状況(宇宙開発事業団)

23日早朝(日本時間)に開かれたCAIB(コロンビア事故調査委員会)の定例記者会見の内容を要約して掲載。飛行2日目にシャトルから離れていった物体を特定するために行なったレーダ照射実験の結果や、今後の作業方針などがまとめられている。また、NASAに対し、検査プランの実行や軌道上のシャトル撮影などを勧告した。

● シャトル事故、打ち上げ時の左翼損傷が引き金とほぼ断定(asahi.com : サイエンス)
● 米シャトル事故:部品脱落し高温ガス流入が原因と判断 事故調(Mainichi INTERACTIVE 社会)

スペースシャトル事故について、独立事故調査委員会は打ち上げ時にできた左翼前縁部の損傷が事故の最有力原因であると発表。打ち上げ時に燃料タンクの断熱材の一部が脱落して翼を直撃し断熱パネルが損傷、大気圏突入時にそこから高温ガスが流れ込んで翼を破壊した可能性が強いということである。

2003/04/21

● 天文関連書 新刊情報

はるかな宇宙へ 科学まんが 2 生命を育てた星
つぼいこう(つぼい・こう)著 朝日新聞社
本体800円 19cm 253p
ISBN 4-02-222047-3

● 4月24日に起こる、小惑星による恒星食の改良予報

小惑星(1371) Resiによる恒星食。4月24日(木)23時58分、東北、関東、中部地方で観測される可能性がある。
恒星は TYC5036-00165-1(赤経 16h03m51.493s、赤緯 -03°11'16.65"(J2000)、10.4等、へびつかい座δ星の西 約2°40')
5.6等の減光で、継続時間は最長3.15秒

2003/04/18

● 写真投稿:「波照間島の星空」

瀧本勇紀さん撮影。ニコン COOLPIX5000で撮影(サムネールのみ)

(カノープスの写真) (さそり座の写真) (いて座付近の写真) (北天の写真) (アルクトゥールスの写真)

●オリジナルの拡大画像や各データ、撮影者のコメントは下記「デジカメ実験隊がゆく」のページにて

2003/04/17

● 写真投稿:「FinePix S2 Proによるオメガ星雲」

林伸彦さん撮影。クリックで拡大

(M17の写真)

●オリジナルの拡大画像や各データ、撮影者のコメントは下記「デジカメ実験隊がゆく」のページにて

● 「コロンビア号」の事故調査状況(宇宙開発事業団)

16日早朝(日本時間)に開かれたCAIB(コロンビア事故調査委員会)の定例記者会見の内容を要約して掲載。断熱材の衝突個所に関する新たな見解や、データレコーダから得られた温度の上昇のようす、他のシャトルの調査結果などが報告されている。

● 木星と土星にさらに新たな衛星を発見

ハワイ大学などのグループが、マウナケア山頂のカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡による観測から発見。今年に入ってから以降、木星に20個、土星に1個の新衛星が見つかっており(17日現在)、木星の衛星数は60個、土星は31個となった。

2003/04/14

● 天文関連書 新刊情報

銀河大紀行 細密画像や立体地図でみる星々の世界
ニュートンプレス
本体1800円 28cm 191p (ニュートンムック)
ISBN 4-315-51683-X

2003/04/10

● 「コロンビア号」の事故調査状況(宇宙開発事業団)

9日早朝(日本時間)に開かれたCAIB(コロンビア事故調査委員会)の定例記者会見の内容などを要約して掲載。破片は全重量の32%が回収された。回収されたデータレコーダのデータ再生と解析について、慎重に作業中とのことである。

● 4月12日に起こる、小惑星による恒星食の改良予報

小惑星(667) Deniseによる恒星食。4月12日(土)1時41分、奄美諸島方面で観測される可能性がある。
恒星は TYC1470-00163-1(赤経 13h53m51.202s、赤緯 +17°41'44.24"(J2000)、9.6等、うしかい座7番星の南 約0°17')
4.6等の減光で、継続時間は最長5.5秒

2003/04/07

● 宇宙空間で小型ターゲットのカラー画像処理実験に成功(宇宙開発事業団)

航空宇宙研究所と宇宙科学研究所が行なった、マイクロラブサット1号機に搭載された画像処理コンピュータによるカラー画像処理実験が成功。スペースデブリ(衛星の破片などの宇宙ゴミ)の回収、修理、除去システムの実現に向けて重要な技術となる。

● 日欧の衛星間通信に成功(宇宙開発事業団)

宇宙開発事業団の環境観測技術衛星「みどりII(ADEOS-II)」と、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の先端方データ中継実験衛星「アルテミス(ARTEMIS)」との間での衛星間通信実験が成功。国際協力による地球環境観測ミッションの推進に貢献することが期待される。

● 天文関連書 新刊情報

宇宙の科学 天文学入門
Bryan Milner著 坪田幸政(つぼた・ゆきまさ)訳 丸善
本体1700円 26cm 74p
ISBN 4-621-07215-3

● 4月9日に起こる、小惑星による恒星食の改良予報

小惑星(68) Letoによる恒星食。4月9日(水)20時20分、沖縄、南西諸島方面で観測される可能性がある。
恒星は TYC1874-00660-1(赤経 05h45m30.527s、赤緯 +29°51'34.42"(J2000)、11.5等、ぎょしゃ座26番星の南東 約1°36')
1.4等の減光で、継続時間は最長4.4秒

2003/04/04

● 4月7日に起こる、小惑星による恒星食の改良予報

小惑星(893) Leopoldinaによる恒星食。4月7日(月)4時4分、九州地方で観測される可能性がある。
恒星は TYC0332-01507-1(赤経 14h49m05.656s、赤緯 +06°15'05.40"(J2000)、10.8等、うしかい座とおとめ座の境界付近、うしかい座31番星の南東 約2°39')
3.8等の減光で、継続時間は最長5.5秒

2003/04/02

● 「コロンビア号」の事故調査状況(宇宙開発事業団)

先月27日早朝と本日早朝(共に日本時間)に開かれたCAIB(コロンビア事故調査委員会)の定例記者会見の内容を要約して掲載。調査は直接原因、事故誘発要因、事故と宇宙開発計画との関連性の3方向で進められている。直接原因の特定にはまだ至っていない。

2003/04/01

● メガスター軍事利用が決定(スーパーリアル・プラネタリウム)

大平貴之氏が個人製作されているプラネタリウム「メガスター」が軍事利用されることに。爆発すると満天の星空が投影され、半径4km以内の兵士の戦意を喪失させる能力を持つ。

● 写真投稿:「FinePix S2 Proによる春〜夏の星雲、星団」「D100による夏の天の川」

林伸彦さん撮影(数が多いのでサムネールのみ)

(M3の写真) (M13の写真) (M27の写真) (M57の写真) (M83の写真) (ω星団の写真) (いて座〜さそり座付近の写真) (はくちょう座の写真)

●オリジナルの拡大画像や各データ、撮影者のコメントは下記「デジカメ実験隊がゆく」のページにて