1997年、悪質ハッカーがスペースシャトルの乗員に危険を及ぼした

【2000年7月3日 BBC News (2000/7/3)

1997年のスペースシャトル・ミッションにおいて、シャトルがロシアの宇宙ステーション「ミール」にドッキング中、シャトルに乗り組む宇宙飛行士たちの健康状態を監視しているNASAのコンピュータ・システムが、悪質なハッカーの侵入を受け、システムが過負荷状態となってシャトル〜地上間の通信に影響が出るという事態が発生していた。

NASAは何重ものフェイルセーフ機構(問題が発生した場合の安全確保機構)を持っているため、そのような事態が発生しても、それがシャトルやその乗員の安全に直接危険を及ぼすことはまず無いが、1997年の事態は、悪質ハッカーの攻撃が潜在的にはそのような危険を及ぼす可能性が否定できないということを露呈している。

NASAでは、過去1年間だけで500,000回以上も悪質ハッカーによる攻撃を受けている。