【1997年4月18日 ING プレスリリース 4/97】
ラ・パルマのアイザック・ニュートン望遠鏡観測グループは4月18日、
ヘール・ボップ彗星にまったく新しいタイプの彗星の尾を発見したと発表した。
これは、ヘール・ボップ彗星のナトリウム原子の分布を調べていた際に
見つけたもので、核からナトリウム原子が約6度(幅60万km、長さ5000万km)の
尾となって噴出しているのが確認されたという。またこのナトリウム原子の尾が、
イオンテイルやダストテイルとはまったく違う、第三の尾であるとも
説明している。
以前から彗星の中心部にナトリウム原子が存在することは知られていたが、
今回のように彗星の尾の形で放出されているのが発見されたのは
初めてのことである。
同グループでは今後もさまざまな原子を対象にスペクトル観測を行い、
第4、第5の尾がないかなど、彗星の謎を究明していく予定だ。
なお、画像は以下のURLで公開されている。
http://ing.iac.es/PR/Caption_ING397.html