日食についての素朴な疑問


Q1 日食を見る方法について教えてください。

減光フィルター A1 太陽は非常に明るい天体ですから、双眼鏡や望遠鏡はもちろん、 肉眼で直接眺めていると目を痛めてしまいます。 太陽を直接見てはいけません。 太陽観察の時には、太陽の光を減光するための専用のフィルター (あるいは日食グラス)を使うようにしましょう。 日食グラスには、肉眼用の他に、双眼鏡用や望遠鏡用のものがあります。 これは、単に減光するだけでなく有害な赤外線や紫外線を 取り除く効果もあります。望遠鏡販売店へ問い合わせてみましょう。


太陽投影板  さて、最も安全に太陽を観察する方法は、太陽投影板を使うことです。 この方法では、直接太陽を見る訳ではないので、目を痛める心配はいりませんし、 一度にたくさんの人が観察できます。とはいえ、そのためだけに望遠鏡や 太陽投影板を購入するのも…という人のために、ちょっとしたアイデアを 紹介しておきましょう。


簡易日食観測器(1)  それは、簡易日食観測器を工作してしまうことです。 材料は、アルミ箔と紙筒、それにトレーシングペーパー、 用具としてははさみと針(先の尖ったものならOK)、 輪ゴムとセロテープといったところでしょう。 作りかたはいたって簡単なので、図を見ながら自作してみてください。


簡易日食観測器(2)  なお、この観測器の原理は、みなさんご存じのピンホールカメラです。穴の 大きさは、筒の長さによって違いますから自分で何度か実験してみてください。




Q1 日食の種類について教えてください。

日食のしくみ

A2 日食には大きく3つの種類があります。 皆既日食と金環日食、それに部分日食と呼ばれるものです。 皆既日食は太陽が完全に隠れて見えなくなってしまうもので、 この時にコロナやプロミネンスといった普段は見ることのできないものを 楽しむことができます。


皆既日食

 金環日食は月が太陽より見かけ上小さく見える状況で日食がおきるときに 見られるもので、太陽が月の周囲からはみ出してリング状に見えるものです。 これら、皆既日食や金環日食は地球上の限られた帯び状の地点でしか 観測できません。これを皆既帯、あるいは金環帯といいます (日食の度に海外へ遠征するのはそのためです)。

 さて、こうした皆既帯、金環帯の外側にあたる地点では部分日食が見られます。 部分日食はその名の通り、太陽が部分的に欠けて見える現象です (皆既帯、金環帯でも部分日食がもちろん見えます)。


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