星ナビ・ギャラリー

「星ナビギャラリー」では、天体写真やイラストを紹介していきます。星を見に行った時のスナップや観望会のようすなども送ってください。
 星ナビドットコムでは「星ナビ」掲載作品の中から数点をピックアップして掲載します。小さい画像をクリックすると大きな画像になります。大きな画像からこのページ戻るにはブラウザの「戻る」ボタンを使ってください。

2002年7月号からのピックアップ

 池谷・張彗星が3月末から4月はじめにかけて3等級にまで明るくなってミニ百武彗星といわれるまでになり、天文ファンを楽しませてくれました。数多く寄せられた美しい作品のなかから厳選して紹介します。

NGC4631/伊藤明彦(大分県日田市)
NGC4631/伊藤明彦(大分県日田市)りょうけん座のSB型の銀河ですが、とても神秘的で美しい色をしていました。

タカハシBRC250(口径250mm焦点距離1268mm反射望遠鏡)にて直焦点撮影 ビットランBJ31L タカハシNJP+オートガイダーST5Cにて恒星時追尾 2002年3月19日22時54分から総露光時間215分(L10分×18、RGB各5分×2〜3 2×2ビニング) トーカイタイプIII3色分解用フィルター+トーカイLPSP1赤外カットフィルター キヤノンBJF850にてプリント 大分県日田郡天瀬町馬原にて

かみのけ座とりょうけん座の境界付近に位置する大型の銀河で、30’ほど近くにあり、相互作用しているといわれるNGC4656とともに撮影されることが多い天文ファンに人気のある銀河です。伊藤さんはそのNGC4631を思いきって単体でクローズアップし、迫力のある作品に仕上げています。ディテールの描出はもちろん色調も豊かで素晴らしい作品です。点在するHⅡ領域やバルジを横切る複雑な暗黒帯などみごとです。
NGC1501/蒔田 剛(静岡県志太郡岡部町)
NGC1501/蒔田 剛(静岡県志太郡岡部町)背面照射型冷却CCDで撮影してみました。

セレストロンC14(口径350mm焦点距離3910mm反射望遠鏡)+レデューサーにて直焦点撮影(合成F6.9) CCD47-20bi ペンタックスMS55i+オートガイダーST5Cにて恒星時追尾 2002年2月16日21時04分から総露光時間30分(L5分×3、RGB各5分 トーカイタイプIII3色分解用フィルター 自宅にて

NGC1501はきりん座に位置する視直径50"、13等級という小さな惑星状星雲です。リング状の構造と青っぽく輝く姿が印象的な天体ですが、蒔田さんは口径35cmのシュミットカセグレン望遠鏡と冷却CCDカメラで球殻状の構造に迫っています。膨張しつつあるガス星雲のようすがよくわかるみごとな解像力です。背面照射型CCDとは、現在量産され民生用で多く使われている前面照射型CCDと比べ、CCDに入射した光をすべて画素に取り込むことができるため、およそ2〜3倍の量子効率が得られるデバイスで、すばる望遠鏡をはじめ多くの天文研究機関で使用されているものです。まだまだ高価なためアマチュア層への普及には至っていませんが、その速写性をいかした対象の撮影に挑戦してみてください。
西へ東へ〜月のある風景〜/谷 明洋(京都府京都市)
西へ東へ〜月のある風景〜/谷 明洋(京都府京都市)天文同好会で星を見に行った帰りの1コマです。ものすごく眠いときもあるし、みんなでワイワイ喋べっているときもありますが、何度となくこの道を朝焼けの空の下、夜通し走るトラックに交じって走りました。星を見に行った帰りの朝の風景というのはなかなかよいものです。だだ美しいだけでなく、とても思い入れのある写真となったので、応募しました。

SMCペンタックス67・55mmF4広角レンズをF6.7に絞る ペンタックス67 固定撮影 2001年10月15日04時40分から8秒露光 フジクロームプロビア100F 名阪国道一本松インター付近にて

名阪国道は名古屋と大阪を結ぶ交通量の多い路線ですが、この作品を見る限り道路灯がなく不思議な印象を受けます。シルエットのなか漆黒の大地に幾筋もの光跡が流れるようすを静かに見守っているかのような星々が印象的ですね。
池谷・張彗星/青柳信一(埼玉県越谷市)
池谷・張彗星/青柳信一(埼玉県越谷市)双眼鏡で観たときに約4°程の尾が確認でき、久しぶりに見ごたえのある彗星に出会えました。透明度があまりよくなかったわりにはよく写ったと思います。

ペンタックス125SDHF(口径125mm焦点距離800mm屈折望遠鏡)による直焦点撮影 セルフィッシュ6×9 三鷹光器GN170赤道儀+オートガイダーST4にて彗星核追尾 コダックエクタクロームE200 2002年4月14日03時00分から50分露光 長野県しらびそ高原にて

2002年2月1日に日本を代表するコメットハンターの池谷薫さんと中国の張大慶さんが発見した池谷・張彗星は、3月末から4月はじめにかけて3等級にまで明るくなり、その長く伸びたテールは天文ファンを楽しませてくれました。青柳さんの作品は長焦点で彗星を捉え、そのディテールがみごとで、迫力がある作品になっています。50分もの露光で彗星の淡い尾までを表現できましたが、彗星のようにダイナミックな活動を見せるものには長時間露光は不利だったかも知れません。
果てしない夢/P.N.のぞみ(神奈川県相模原市)
果てしない夢/P.N.のぞみ(神奈川県相模原市)遠いそらの向こうに
僕らの星の過去や未来を
見ているんだね

少年はどんな夢をみているのでしょうか。少年や恐竜の表情など繊細なタッチが素晴らしく、存在感あふれるイラストです。パステル調の色調も美しいですね。

星ナビ.comトップページへ