星ナビ・ギャラリー

「星ナビギャラリー」では、天体写真やイラストを紹介していきます。星を見に行った時のスナップや観望会のようすなども送ってください。
 星ナビドットコムでは「星ナビ」掲載作品の中から数点をピックアップして掲載します。小さい画像をクリックすると大きな画像になります。大きな画像からこのページ戻るにはブラウザの「戻る」ボタンを使ってください。

2002年1月号からのピックアップ

 応募作品に冬の星座や星雲星団が徐々に増えてくるといよいよ冬本番を感じます。透明度が高まるなか美しい星雲星団の写真が多数集まりました。その見事な造形をお楽しみください。

久住高原の思い出/小笠原英幸(熊本県熊本市)
久住高原の思い出/小笠原英幸(熊本県熊本市)165mmの望遠で、標準レンズの画角を目指しました。地元では一人のことが多いのですが、インターネットで教えてもらったこの場所は常連の方が多く、この日は北九州からおいでの森山先生、中村さんと、初対面にもかかわらず、いろいろ話をさせてもらいとても楽しい思い出となりました。また空もすばらしく納得のいく写真が撮れました。コーヒー、飴、露除けヒーターまでもらいありがとうございました。

SMCペンタックス67・165mmF2.8中望遠レンズをF4に絞る プラネットタウンP45S・MZ45 タカハシEM200赤道儀にて恒星時追尾 コッキンディフュージョンフィルターを5分間使用 2001年10月13日23時51分から40分露光 コダックエクタクロームE100Sを+2増感現像  大分県久住高原にて

カシオペヤ座の全景を4×5フォーマットの円形写野カメラで捉えた作品で、本誌への掲載サイズいっぱいまで伸ばしても、針の先で突いたようなシャープな星像は変わらず見事なシャープ感です。イメージサークル最外周ではややいびつな星像となっていますが、もう一段絞ると散光星雲の再現が苦しくなり難しいところですね。
IC2118/遠藤 秀(千葉県船橋市)
IC2118/遠藤 秀(千葉県船橋市)ペンタックス105SDP(口径105mm焦点距離670mm屈折望遠鏡)にて直焦点撮影 SDP-PRZ67 タカハシEM10赤道儀+オートガイダーST4にて恒星時追尾 2001年9月19日01時17分から186分露光 水素増感コダックテクニカルパン6415 岐阜県丹生川村乗鞍鶴ヶ池駐車場にて

IC2118はオリオン座の足元に輝くβ星リゲルのすぐ西に位置する散光星雲で、その奇怪な造形から天体写真ファンの間では「魔女の横顔星雲」と呼ばれています。とても淡く難しい対象ですが、ベテランの遠藤さんは3時間強にも及ぶ露出でこの星雲を見事に描出しています。長時間露光でフィルムが伸縮したのか周辺星像が若干流れているのは残念ですが、それを差し引いてもすばらしい写りです。階調再現も見事です。
収穫の秋/片山昭仁(北海道河東郡士幌町)
収穫の秋/片山昭仁(北海道河東郡士幌町)十勝地方も収穫の時期を迎え、近づく冬の気配を狙ってみました。まさに今、じゃがいもの収穫中と錯覚するようなイメージとなりました。

SMCタクマー67・35mmF4.5対角魚眼レンズ開放 ペンタックス67 固定撮影 2001年9月30日01時01分から15分露光 フジクロームプロビア400F エプソンPM3500にてプリント 北海道中川郡幕別町にて
 
月によって伸びたトラクタの影がまるで夕日の情景のようで、不思議な印象を受ける作品です。人影のない収穫を終えた畑に佇むトラクタとオリオンの軌跡、哀愁を感じさせます。
プロミネンス/大島 修(群馬県新田郡新田町)
プロミネンス/大島 修(群馬県新田郡新田町)サージプロミネンスを組み写真にしてみました。

SHOWA口径160mm焦点距離2000mm屈折望遠鏡をφ50mmに絞り直焦点撮影 ビットランBJ30C SHOWA30・40EF赤道儀にて恒星時追尾 2001年10月2日08時03分から各1/8秒露光 ディスターHαフィルター(半値幅0.7Å) 群馬県総合教育センターにて
 
巨大プロミネンスの変化を2時間強ものあいだ連続で捉えた貴重な作品です。磁束管にそって流れる電離水素のようすはダイナミックで興味深いですね。撮影間隔を詰めて、コマ落としの動画で見てみたくなります。
「星空野営」/山内壮介(福島県東白川郡)
「星空野営」/山内壮介(福島県東白川郡)野宿ライダーは焚火好きである。焚火を囲んでの宴が好きだ。ほろ酔いで見上げた空が、満天の星空なら言うことない。焚火に背を向け双眼鏡などでおきらく観望してます。天文ファンからみれば、怒られそうな脱力的星見(星見なのかも疑問)だけど…。バイクだから器材はスボッテングスコープ(50×20&30)か双眼鏡(32×8。5cmではやっぱり大きいので…)と限定されてしまいますが、星空を充分楽しめます。星を見るというより、夜を楽しむと言った方が正しいかとは思いますが、こんな星見も悪くないですよ。アストロライダー?は少ないみたいですが、器材をだすと興味深そうに覗いてくれます。写真の夜は天文台が近いキャンプ場でしたので、星空を堪能できました。あまりありませんが双眼鏡や望遠鏡を貸し出している、あるいは天文台があるキャンプ場がこれから増えるといいなと思っています。しかも低料金で!(1000円以上のキャンプ場には個人的に泊まりたくない)その日の天文台で私はNGC7009に感激、球状星団に見惚れましたが、他のライダーは土星(シーイング最悪)やアルビレオがよかったとのことでした(アルビレオはちょっと意外)http://www2u.biglobe.ne.jp/~yamanon/

コシナ24mmF2.8広角レンズをF4に絞る ミノルタXD 固定撮影 2001年9月23日01時33分から17分露光 フジカラースーパー100 福島県鮫川村鹿角平付近にて

オートバイには寒い季節になりましたが、素晴らしい星空のもと凍るような空気を切り裂くようにバイクを走らせるのも、自然と一体になったようで気持ちがいいですね。星空の楽しみ方には決まりはありませんが、この作品からはそういった楽しい空気が伝わってくるようです。

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