星ナビ・ギャラリー

「星ナビギャラリー」では、天体写真やイラストを紹介していきます。星を見に行った時のスナップや観望会のようすなども送ってください。
 星ナビドットコムでは「星ナビ」掲載作品の中から数点をピックアップして掲載します。小さい画像をクリックすると大きな画像になります。大きな画像からこのページ戻るにはブラウザの「戻る」ボタンを使ってください。

2001年11月号からのピックアップ

 今月はベテランの方々の復活が目立ち、美しい作品が多数誌面を飾っています。また天候にも恵まれたこともあって木星食の作品が多く集まりました。うまく撮れた人もそうでなかった人も掲載した作品のデータを参考に来る10月8日の土星食にチャレンジしてください。
ご応募お待ちしています。

網状星雲/遠藤 秀(千葉県船橋市)
網状星雲/遠藤 秀(千葉県船橋市)少し流れてしまいましたが、写りは納得できました。

ペンタックス125SDP(口径125mm焦点距離800mm屈折望遠鏡)にて直焦点撮影 NZ67リミテッド ペンタックスMS55i赤道儀+オートガイダーST5Cにて恒星時追尾 2001年7月23日20時56分から150分露光 水素増感コダックテクニカルパン6415 岐阜県丹生川村乗鞍岳にて

網状星雲はそのカラフルな美しい姿からカラーで撮影されることが多い対象ですが、ベテランの遠藤さんはテクニカルパンを使ってそのディテールに迫っています。ご本人はルーペでしかわからないような星像の流れを気にされていますが、画面全体に渡って均質でシャープな星像や、階調再現を重視した暗室処理など、ベテランならではの見事な作品に仕上がっています。この手法でさまざまな天体を見せてください。星ナビGALLERYでは星雲星団を題材とした作品が掲載される割合が減ったとの声をよく聞きますが、技術や個性の光るこういった作品が集まれば、今月のようにどんどん掲載します。
網状星雲/新居英昭(徳島県板野郡北島町)
網状星雲/新居英昭(徳島県板野郡北島町)網状星雲のいちばん見ごたえのあるNGC6992あたりを狙ってみました。CCDではよく写ります。

セレストンC5(口径128mm焦点距離1250mm反射望遠鏡)+レデューサによる直焦点撮影 SBIG・ST7E タカハシEM200赤道儀にて恒星時追尾 2001年8月11日22時39分から総露出時間80分(L10分×6フレーム、R5分、G5分、B10分 RGBは2×2ビニング) トーカイLRGBタイプIII キヤノンBJF850にてプリント 徳島県上坂町にて

網状星雲は、はくちょう座の翼にあたるε星近くにある超新星残骸で、3°という広い範囲に広がっている散光星雲です。この作品では、その一部を思い切ってクローズアップしていて、迫力があります。青と赤の散光星雲が絡み合うように分布する美しい姿は、宇宙の造形美を感じさせられますね。上の遠藤さんの作品から、この作品がどの部分のクローズアップなのか同定してみてください。
昇るぎょしゃ座/松本 修(埼玉県朝霞市)
昇るぎょしゃ座/松本 修(埼玉県朝霞市)山頂は気温1℃で寒かったです。
 
SMCペンタックス67・55mmF4広角レンズ開放 ペンタックス67II 固定撮影 コダックエクタクローム400X 2001年7月15日03時11分から10分露光 富士山頂にて
 
雲海から昇るぎょしゃ座とおうし座です。今年はこれに木星と土星が加わりとても賑やかなイメージとなっています。標高3700mという日本最高地点での撮影で、さすがに透明度がすばらしく、星の色も鮮やかに表現されていて、とても美しいですね。露出時間や明けゆく空のタイミングなどベテランならでの作品です。
夜明け直前の月/本多 勝(神奈川県小田原市)
夜明け直前の月/本多 勝(神奈川県小田原市)シャープに撮れました。まさに夜明け直前でした。

アストロフィジックスSDF130S(口径130mm焦点距離780mm屈折望遠鏡)+ペンタックスXP24による拡大撮影(合成F40) ペンタックス67 ミカゲ310-400型赤道儀にて月追尾 フジクロームプロビア100 2001年8月14日04時54分から1秒露光 自宅にて
 
月齢24の下弦の月を非常にシャープなイメージで捉えています。まさに宇宙船の窓から眺めた月面のようです。この日の小田原での日出は05:01ですからまさに日出直前の明るい空の中での撮影でしたね。先月号に掲載された本多さんの作品も充分にシャープなイメージでしたが、この作品はさらにその上をいっています。よいチャンスをものにしましたね。
木星食/土屋 勝(神奈川県川崎市)
木星食/土屋 勝(神奈川県川崎市)デジカメで初めて撮ってみました。当日は木星食の直前に晴れ上がりラッキーでした。ただし極軸を合わせる暇はないし、モータードライブのバッテリーが不調であわてました。そのわりにはうまく撮れたと思います。軟調に仕上げました。
 
タカハシMT160(口径160mm焦点距離1000mm反射望遠鏡)+ビクセンLV25によるコリメート撮影 ニコンクールピクス990(11mm) タカハシEM200赤道儀にて恒星時追尾 エプソンPM820Cにてプリント 2001年8月16日04時02分28秒から4秒露光 富士山須走口五合目にて
 
8月16日未明、木星が月に隠される木星食が見られました。日本で夜に見られたのは実に57年ぶりのことで、東日本は太平洋側を中心にあいにくの曇天のところが多かったものの、西日本の各地では晴天に恵まれ、多くの作品が集まりました。来る10月8日には北日本で土星食が見られます。ぜひチャレンジしてください。

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