7月7日晴れ

天の川

7月7日、晴れ(1996)

  • 監督 本広克行

    出演 観月ありさ/萩原聖人

ストーリー

世界的なトップミュージシャン・ヒナタは、プロモの撮影で訪れた山奥の渓流で、ルアーフィッシングに興じる健太と出会う。アウトドア派の健太は、有名人であるヒナタの事も知らない朴訥とした青年。自分とはまったく違う世界観を持つ健太に、ヒナタはしだいにひかれていく。「7月7日・七夕生まれなのに、1度も天の川を見た事がない」というヒナタを健太はキャンプに誘い、満点の星空に横たわる天の川を見せる。美しい星空のもと「来年の誕生日には、ぜったい2人で天の川を見よう」と約束するが、様々な人々の思惑に振り回され、2人の仲は裂かれてしまう。それでも、お互いを想い続ける2人。やがてヒナタの誕生日・7月7日がやってくる。2人は天の川を見る事ができるのか…

てつべぇコメント

この映画は、お金や地位といった私利私欲にかられた天帝(マネージャーや会社の上司)に、仲を引き裂かれたヒナタという織姫と、健太という彦星が、7月7日、大都会の夜空にかかる天の川のもと、再びめぐり会う物語です。音楽はドリームズ・カム・トゥルー。全編にわたって曲を提供しております。わたくしの好きな曲(星や宇宙をテーマにした)がテンコ盛りで、色々な思い出が走馬灯のごとく蘇って、切なくなってしまうのでありました。
この作品が作られた1996年は、アウトドアが流行しオートキャンプが全盛で、RV車が飛ぶように売れていた頃でした。と、同時に、砂利道の林道が次々と舗装され、キャンプ場には電源や外灯が設置され、キャンプをしながらテレビを見たり、ファミコンができるという、便利にはなったけれど自然の中に溶け込むのが難しくなるという、矛盾したアウトドアが普及した時代でもあります。
都会の灯りが消えていくシーン、天文ファンには必見です。

企画構成 ☆☆☆
ストーリー ☆☆★
音楽 ☆☆☆☆
総合評価 ☆☆☆