AstroArts Topics

恒星・銀河

宇宙の歴史を再現する世界最大規模のシミュレーション

2021/09/17
国立天文台のスパコン「アテルイII」を使い、銀河や銀河団ができる様子を再現した世界最大規模の巨大シミュレーションが行われた。

天の川銀河中心を回る星を電波で初観測

2021/09/17
アルマ望遠鏡が、天の川銀河中心の超大質量ブラックホールを回る恒星の位置と動きを、電波観測で初めてとらえることに成功した。

星間雲の氷微粒子は凸凹している

2021/09/14
星間分子雲に存在する固体微粒子の再現実験から、微粒子表面の氷はかなり凸凹に成長することがわかった。表面での化学反応や微惑星の形成モデルにも影響を与える結果だ。

遠い軌道を回る冷たい系外惑星は広範囲に存在

2021/09/03
重力マイクロレンズ法による系外惑星の観測結果を利用した研究で、恒星から遠い軌道を回る木星のような冷たい惑星は天の川銀河内に普遍的に存在しうることが示された。

新星爆発で生まれる有機物の塵を実験で合成

2021/09/02
新星爆発によって窒素を含む有機物が生成される過程を再現する実験が行われ、生成物の特性が実際の新星周辺で観測される赤外線スペクトルと一致することが確かめられた。

超新星残骸の陽子起源ガンマ線を分離測定、宇宙線の加速を裏付け

2021/08/30
超新星残骸において宇宙線の陽子と電子の成分が初めて分離して測定され、超新星残骸からのガンマ線には陽子成分の寄与が大きいことが確認された。銀河宇宙線の加速起源が超新星残骸であることを決定づける成果である。

磁場と重力、大質量星の誕生に深く関わるのはどちらか

2021/08/06
質量が大きな星々が誕生している現場をアルマ望遠鏡でとらえて磁場の強さを調べたところ、星形成に与える影響は予想に反して重力よりも弱いことが判明した。

ブラックホールの背後から届いたX線の「こだま」

2021/08/04
銀河中心の超大質量ブラックホールを取り巻く降着円盤のうち、ブラックホールの背後にある部分で反射したX線が、重力レンズで曲げられてこちらへ届いた現象が初めて検出された。

系外「衛星」を生み出す円盤の姿をとらえた

2021/07/30
成長中の系外惑星PDS 70cを取り巻く「周惑星円盤」の姿がアルマ望遠鏡で撮影された。衛星の誕生現場がはっきりととらえられたのはこれが初めてだ。

磁場で超高速回転する原始星ジェット

2021/07/29
アルマ望遠鏡による観測で、極めて高速で回転するジェットを持つ原始星が見つかった。このジェットは磁場を通じて原始星周囲の円盤から回転の力を奪っているようだ。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

電波銀河ケンタウルス座Aの巨大ジェットの根元にせまる

2021/07/27
世界各地の電波望遠鏡が連携して超高解像度観測を実現するイベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)が、大規模ジェットを持つ電波銀河「ケンタウルス座A」の中心部を観測した。

超大質量ブラックホールに給仕する超新星爆発

2021/07/20
銀河中心核の超大質量ブラックホールを囲むガス円盤の中で生まれた星が最期に起こす超新星爆発が、ブラックホールへの物質の落下をうながしている証拠が見つかった。

原始惑星系円盤のガスは意外と長持ち

2021/07/19
若い星を取り巻く原始惑星系円盤のガスは数百万年で散逸するとされていたが、太陽質量の2倍程度の恒星ではガス円盤の寿命が約10倍になることが研究で示唆された。

星間分子からの電波を一度にとらえる新型受信機

2021/07/15
星の誕生現場にある様々な分子が放出する広い周波数帯域の電波を同時に検出できる新型受信機システムが開発され、試験観測に成功した。

リチウムがあまり作られない新星爆発があった

2021/07/14
すばる望遠鏡の分光観測で、史上8例目となる新星でのリチウム生成現象がとらえられた。この新星で作られたリチウムの量はこれまでの観測例よりもかなり少ないようだ。

星団から星を放り出すブラックホール

2021/07/13
球状星団内のブラックホールが星を放り出して星団が崩壊するという数値計算が発表された。銀河のハローに存在する帯状の星の分布はこうしてできたのかもしれない。

ダークマターの地図をAIで掘り起こす

2021/07/09
スーパーコンピューターが作った仮想宇宙データでAIを訓練し、現実の観測データからダークマターの分布を調べる際に入り込むノイズを除去する手法が考案された。

アルマ望遠鏡が観測した、混沌とした惑星誕生現場の姿

2021/07/08
若い恒星「Elias 2-27」を取り巻く原始惑星系円盤の塵とガスの分布をアルマ望遠鏡で観測した結果、円盤自身の重力から生じる不安定性によって円盤の物質が大きくかき乱されている様子が明らかになった。

ビッグバンで生成されるリチウム量の矛盾、解決へ一歩前進

2021/07/07
ビッグバン時の高温高密度状態で生成されるリチウムの量に理論と観測で3~4倍の隔たりがある問題で、原子核反応の実験でわずかながらもその差が埋められることが示された。

中性子星とブラックホールの合体に伴う重力波を初観測

2021/07/05
中性子星とブラックホールの合体に伴う重力波が2020年1月に相次いで2件とらえられた。同種の天体の合体に伴う重力波の観測例はあるが、ブラックホールと中性子星の合体を検出したのは初めてだ。