AstroArts Topics

恒星・銀河

すばる望遠鏡の探査が、宇宙の新しい物理を示唆

2023/04/11
すばる望遠鏡による、宇宙におけるダークマター分布の探査結果がまとめられた。宇宙の構造形成の進行度合いを計算した結果、前提となる宇宙の標準理論にほころびがあることが示唆されている。

プラズマの波が宇宙線を効率的に加速する

2023/04/07
磁力線を伝わる2つの波が衝突すると、周囲の粒子が極めて効率的に加速されることを示す研究成果が発表された。このメカニズムによって、マグネターなどの天体で高エネルギー宇宙線が生成されているのかもしれない。

数千年に一度、史上最強のガンマ線バースト

2023/04/05
昨年10月に検出され、異例の明るさとなったガンマ線バースト「GRB 221009A」は、数千年に一度しか起こらない規模の現象だったことがわかった。X線残光も桁外れの強さだ。

「ケプラー」発見の天体で最も近い地球型惑星

2023/04/04
系外惑星探査衛星「ケプラー」のデータから、71光年離れた赤色矮星を約4日で公転する地球型惑星「K2-415 b」が見つかった。 ケプラーで発見された惑星の中では私たちから最も近い距離にある。

宇宙で最初の星はひとつではなかった

2023/03/30
宇宙初期から輝いている年老いた恒星の元素を機械学習で分析した結果、複数の超新星に影響されていることがわかった。これらの恒星より前に存在した「初代星」は、複数が同時に誕生したことが示唆される。

高画素電波観測を実現する、新型増幅器登場

2023/03/28
従来の電波観測装置で周波数の変換に使われていた超伝導素子を転用した、新しい増幅器が開発された。従来型より消費電力が3桁以上低く、電波観測に加え、量子コンピューターへの応用も期待される。

水蒸気で囲まれた原始星に、太陽系の水が経てきた歴史を見る

2023/03/23
星周円盤内の水が広い範囲で水蒸気になっている珍しい原始星が観測された。この円盤の水は同位体比が星間雲と同じであることから、太陽系などの惑星系に存在する水も星間雲に由来するようだ。

原始銀河団内に予想外の高温ガスを発見

2023/03/22
110億前の宇宙で、当時としては高温な100万度以上のガスで満たされた原始銀河団が見つかった。初期宇宙で低温だった銀河間ガスが現在のように高温になるメカニズムの解明につながりそうだ。

小規模な装置でダークマター検出を目指す新手法

2023/03/10
ダークマターの正体として候補に挙がる粒子「ダークフォトン」を検出する極低温のミリ波受信機が開発され、小規模な実験装置ながら世界に先駆けた探索方法が確立された。

超新星の電波再増光が示す連星進化の道筋

2023/03/06
アルマ望遠鏡が、爆発後1年以上経過してから超新星の発する電波が再増光する様子をとらえた。爆発前の星の表面から伴星がはぎ取ってまき散らしたガスが増光の原因と考えられる。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

星を大きく育てる、円盤の渦巻き

2023/03/02
巨大な原始星「G358-MM1」を取り巻く円盤に、4本の腕からなる渦巻き構造が見つかった。大質量星は物質が突発的に降り積もることで成長するというモデルを裏付ける観測結果だ。

中間質量ブラックホールの証拠?「おたまじゃくし」分子雲を発見

2023/02/22
天の川銀河の中心核近傍に孤立した「おたまじゃくし」形の分子雲が見つかった。その形状は太陽10万個分の質量のブラックホールによって作られた可能性がある。

磁力線を巻き込み成長する赤ちゃん星

2023/02/16
生まれたばかりの原始星をサブミリ波で観測したデータから、磁場を巻き込みながら原始星が成長する様子が初めて詳細にとらえられた。

ガンマ線観測でダークマター粒子の性質をしぼり込む新成果

2023/02/13
天の川銀河中心部から来るガンマ線を検出する大気チェレンコフ望遠鏡の長期観測によって、暗黒物質の性質に新たな制限を与える結果が得られた。

単独の白色矮星の質量を初めて測定

2023/02/10
白色矮星が遠くの星の手前を通過するときに起こる「重力マイクロレンズ現象」を利用して、連星でない白色矮星の質量が初めて直接測定された。

星のゆりかごを揺さぶる赤ちゃん星の産声

2023/02/10
恒星が集団で生まれている現場で、先に誕生した星からの分子流が周囲の物質にぶつかる様子がとらえられた。衝突は新たな星形成を促進するかもしれないし、ゆりかごをかき乱してしまうかもしれない。

AIで距離判定、天の川銀河のガス雲分布を描く

2023/02/03
星の材料となる星間分子ガス雲が約14万個同定され、天の川銀河の円盤内における分布が描き出された。ガス雲までの距離の判定をAIに委ねるというユニークな手法が用いられている。

銀河群の超淡銀河から長く伸びる恒星ストリーム

2023/02/02
M81銀河群に属する、極端に星が少ない超淡銀河「F8D1」に、尻尾のように伸びる構造が見つかった。F8D1が昔、渦巻銀河M81に近づいて星をはぎ取られたことを示すものだ。

磁場が支えていた大質量星への物質供給

2023/01/30
アルマ望遠鏡で大質量星の誕生現場を観測したところ、成長中の星にガスを供給するうえで磁場が重要な役割を果たしていることが示唆された。

銀河中心から外れた位置に見つかった巨大エネルギー源

2023/01/27
JWSTによる衝突合体中の銀河の観測結果から、銀河の赤外線エネルギーの70%を放射する巨大エネルギー源が、銀河中心から外れた場所にあることが判明した。