AstroArts Topics

恒星・銀河

ISS上で日米のX線観測装置が自動連携、突発天体に対応

2022/10/20
国際宇宙ステーションに設置された日本の「MAXI」とNASAの「NICER」という2つのX線観測装置が地上を経由せずに自動連携することで、突発天体を見つけてすぐに追観測するシステムができた。

中性子星の合体で放出された、ほぼ光速のジェット

2022/10/19
2017年8月に観測された重力波現象「GW170817」の追観測データから、重力波源となった中性子星の合体で光速の99.97%に達するジェットが生じていたことがわかった。

連星のダンスで生み出された17重のダストリング

2022/10/17
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が最晩年の高温星からなる連星系を赤外線でとらえた。連星を取り巻くように17重もの塵のリングを持つ珍しい姿だ。

軌道周期が51分の激変星

2022/10/13
通常の恒星と白色矮星の近接連星である「激変星」としては最も短い、51分で互いの周りを回る連星が見つかった。今後、白色矮星は恒星のガスをはぎ取り続け、両者の距離はさらに縮まると予想される。

巨大ブラックホールのフレアが電波ジェットを作り出す

2022/10/07
活動銀河核に見られる電波ジェットが作られる仕組みを説明する新モデルが提唱された。太陽フレアと同じ現象が巨大ブラックホールでも起こり、ジェットの源になるという。

海を持つ惑星は赤色矮星の周りに意外と多く存在する可能性

2022/10/06
原始惑星系円盤から水素を取り込む過程を考慮すれば、太陽より低温の赤色矮星の周りには海を持つ惑星が従来の予想よりも多く存在することがシミュレーションによって明らかにされた。

宇宙の第一世代の恒星が残した痕跡、発見か

2022/10/05
131億光年の彼方に位置するクエーサーの元素を調べたところ、太陽の300倍近い質量を持つ宇宙第一世代の星が超新星爆発で作り出したと推定されるような特徴が見られた。

大小マゼラン雲を包み、星の材料を守るシールドを発見

2022/10/04
天の川銀河の衛星銀河である大小マゼラン雲の周りに、銀河コロナと呼ばれる高温ガスが見つかった。この構造が星の材料の流出を防ぐおかげで、大小マゼラン雲では今も星形成が続いているようだ。

観測と合うだけでは不十分、活動銀河核のモデル

2022/10/03
NGC 5548の活動銀河核が発するX線の変化は、従来は複雑なモデルで説明されていたが、パラメーターの間に不自然な相関があった。これを解消するシンプルなモデルが提唱されている。

天の川銀河中心で光速の30%で回るガス塊

2022/09/30
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の周りを光速の30%という猛スピードで回るガスの塊があり、それがX線などで観測されるフレアの発生源となっていることがわかった。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

最大で24桁暗くなる、銀河中心ブラックホール周囲の塵による減光

2022/09/26
活動銀河核の明るさ変動を近赤外線で観測したデータから、銀河中心の超大質量ブラックホールを取り巻く塵が、どれだけブラックホール近傍からの光を遮っているかが見積もられた。

CALET、宇宙線陽子スペクトルの高精度観測で軟化を検出

2022/09/21
宇宙線のエネルギースペクトルには理論からずれる「スペクトル硬化」がこれまで観測されているが、国際宇宙ステーションの宇宙線電子望遠鏡「CALET」がそれとは逆にずれる「軟化」を検出した。

星形成の運命を決めた天の川銀河の棒構造

2022/09/16
天の川銀河に棒状構造ができることで、星形成が進む領域と止まる領域が生じることがシミュレーションで明らかになった。天の川銀河の歴史を解明する新たな成果だ。

星団の星形成を引き起こす若い星たちの渦巻き運動

2022/09/15
小マゼラン雲の散開星団で、星団の中心に向かって星やガスが渦を巻くように運動している様子が明らかになった。この流れが活発な星形成を引き起こしているようだ。

左手型アミノ酸の偏りを生む宇宙の光

2022/09/14
生命の材料となるアミノ酸がなぜか「左手型」分子ばかりである理由が、宇宙空間の円偏光の働きによるものだと示唆する新たな研究結果が得られた。

低温星のハビタブルゾーンで地球型惑星を発見

2022/09/13
表面温度が3000度以下の恒星LP 890-9の周りに、地球をやや上回るサイズの惑星が2つ見つかった。外側の惑星は水が液体で存在しうるハビタブルゾーンの中にある。

フェルミバブルで最も明るいガンマ線源、実は奥の矮小楕円銀河だった

2022/09/12
天の川銀河の中心から広がる巨大泡構造「フェルミバブル」で一番明るい部分のガンマ線は、天の川銀河ではなく、奥のいて座矮小楕円銀河内のミリ秒パルサーに由来することがわかった。

JWSTが系外惑星を初めて直接撮影

2022/09/08
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が355光年の距離にあるガス惑星HIP 65426 bの姿をとらえた。JWSTが系外惑星を直接撮像したのは初めて。

クエーサーの変光を予言する重元素のスペクトル

2022/09/07
クエーサーの明るさの変動と輝線スペクトルの間に規則的な関係があることが明らかになった。巨大ブラックホールがどう成長するかを理解するヒントになるかもしれない。

材料を放り出され、星形成を止めてしまった銀河

2022/09/06
内部で新たな星の誕生が止まった銀河をアルマ望遠鏡で観測したところ、別の銀河と衝突合体したことで星の材料となるガスが放り出されてしまったことがわかった。